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連載小説第五回 「狼への序章(プロローグ)・・・延長できますか? 」

フルキャストセントラルユニオン委員長 連載小説第五回です!!

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 僕の配属されたラインの方々は、親切な人が多かった。僕の身の上話を聞いて、励ましてくれるおじさんもいた。職長と言われる人は、大変明るくおおらかな人だった。他の派遣労働者から聞くいじめなどは微塵もなかった。だから僕は仕事を続けることができたのだろう。

 ある日、その職長といわれる男に、「4月まで延長できますか?」と唐突に聞かれた。僕はその意味が理解できなかった。僕は、派遣会社と6ヶ月の雇用契約を結んでいた。勿論、それ以上働き続けるつもりで。

 僕は、派遣会社の担当者を呼んで説明を求めた。すると驚いたことに、派遣会社とは6ヶ月の雇用契約であるが、派遣先から打ち切られた場合は、別の派遣先を紹介するというのだ。雇用契約書の雇用条件とは全く異なる場所へ行けと言うのだった。つまり、僕は、単なる雇用の調整弁であり、派遣先で必要なくなればいつ仕事を失うかもしれない不安定な存在として召集されていたのである。

 その昔、狼と呼ばれて、巨大な権力に対して真っ向から噛み付いていたときの燃え滾るような血が僕の全身を流れ始めたのを感じた。

 汚い狭い部屋で、僕は一人悩んだ。下手に逆らって仕事を失って子どもたちにお金を送ってやれなくなっては困る。でも、このままでは納得できない。今この状況で僕はいったい何をなすべきなのか。

 後日、再び担当者を部屋に呼んだ。そして、徒歩で通勤するのはつらくなったのでバスで通勤したいので通勤手当を支給するように要求した。

 「派遣先の工場がだめだというんですよ。」男はあっさりと言ってのけた。その瞬間、僕の進べき道は決まった。反撃に出た。「労働者派遣法では、労災の認定についての責任は、派遣元にあるはず。その工場では、僕の通勤経路をどのように認定するかについて一切の権限はないはずだが。」その男は、「私もよく分からないのです。」と言ってけげんそうな顔をして僕の部屋を去った。

 僕は、何か大きなからくりが存在することを確信した。ちょうどその夜は満月だった。僕は、再び狼となって牙をむくことを決意して、満月に向かって、一人吠え続けた。僕の行く手をさえぎるもの、僕の子どもたちから笑顔を奪うものは決して許さないことを誓いながら。
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2008年03月12日 雑誌 トラックバック:0 コメント:2

去年からこのブログ拝見させて頂いておりますが
この様な話は実際我々にいつも降りかかる事のある話ですね。(実際 今の自分の現状がこうだったりします。)
私も派遣スタッフとして秋田で7年ぐらい働いていますが、仕事がなくなるとポイ捨ての今の業界の動きに関しては多くの疑問が以前からあり何回も派遣をやめ、取り合えず知り合いのところで働いたりを繰り返しています。一人の活動ではどうにもならず悶々とした事が幾度と無くあります。
同じような事を考えている人はいるはずなのですが地域性からか問題意識が薄いように感じます。

2008年06月05日 ジャックナイフ URL 編集

秋田で派遣社員として働いていますがこのような話は自分でも多々同じような目に合っています。
独身だから使い捨てなのか?って思います。
自分も曲がりなりにも法律を勉強した学生であったので今の派遣業界のあり方事態に問題があると思います。どうにかしようと思っても一人じゃどうにもならないと思うし協力者や賛同者がいてくれたら秋田でも何か起こせそうなんですが今の現状ではどうすることも出来ない事に苛立ちを感じている日々を送っています

2008年06月05日 ジャックナイフ URL 編集












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